ターボチャージャーは排気ガスで毎分数万回転まで回されるホイールです。 だから必ず音が出ます。問題は「ターボが鳴るかどうか」ではなく、 「その声が変わったかどうか」です。大きくなった、新しい音色が乗った、 唸りやゴリゴリが加わった。この変化こそが、正常と進行中の故障を 分けます。分解せずに自分の車を判断する方法を見ていきます。
正常な音
過給の標準的な音は、加速時に一定に立ち上がるヒューという音で、 圧力に合わせて上がり下がりします。負荷がかかると出て、 アクセルを戻すと消え、暖まったアイドリングではほとんど聞こえません。 エンジンによっては、アクセルを離した瞬間にバイパスバルブから 短くプシュッという音が加わりますが、これも標準です。
注意すべきサインは見た目が違います。
- ヒューン音がサイレンや唸りに変わり、音が高く耳障りになった
- ゴリゴリ、金属的なシャラシャラが加わった。ホイールが ハウジングに接触している可能性があります
- 負荷のかからないアイドリングでも聞こえるようになった
- 音と一緒に力が落ちた、青白い煙、オイル消費の増加
まず何を確かめるか
いい知らせがあります。「ターボが鳴っている」の相当な割合は、 吸気経路の漏れで、修理はごく安く済みます。
- インタークーラーからスロットルまでのホースとバンドを点検。 割れ、擦れ、緩んだ接続部を探します。
- エアフィルターの状態。 詰まったフィルターは負圧を作り、 吸気音を変えます。同時に、ケースが未濾過の空気を吸い込んで いないかも確かめます。
- ターボシャフトのがた。 ホースを外して、手でスラスト方向と ラジアル方向を見ます。
- インタークーラーとホースのオイル跡。 内側の油膜は シールの摩耗を示します。
- 診断機での過給圧を目標値と比べます。
別の分岐として、排気側の背圧があります。詰まった触媒は 力もターボの声も変えます。その現れ方は 触媒詰まりのサインにあります。
似た音の切り分け
| 出どころ | いつ聞こえるか | 何に連動するか |
|---|---|---|
| ターボ、過給 | 負荷のかかる加速時 | 過給圧 |
| ファンベルト | アイドリング、冷間始動、洗車後 | エンジン回転 |
| アイドラーのベアリング | 常時、一定の音 | 回転。負荷とは無関係 |
| 過給の漏れ | 加速時、力の低下を伴う | 負荷。音の出どころが局所的 |
| マニホールドのガスケット | 加速時と冷間始動 | 澄んだ音ではなく、シューという音とカチカチ |
最後の行は思われているより多いです。マニホールドの合わせ面からの 漏れは、ヒューンに似たシューという音を出しますが、冷間時に 特徴的なカチカチが混じります。詳しくは エキマニのガスケット抜けのサインに。 そして、負荷ではなく車速で音の高さが変わるなら、 出どころはエンジンルームですらありません。この手の音の地図は 症状ページのベルトの鳴きに、 ベルトそのものの話は キュルキュル音はベルトかアイドラーのベアリングかに あります。
修理をどう決めるか
ここは結末の幅がとても大きく、だからこそ原因を取り違えては いけません。ターボを降ろす作業に同意する前に、吸気系の漏れ点検と ベルトの点検を頼んでください。安く済み、かなりの割合の案件が そこで片づきます。その先の判断を決めるのは二つの数字です。 診断機で見た過給圧と目標値の差、そして推測ではなく実測した シャフトのがたです。
整備士が必ずしも言わないことが二つ。ターボが本当に摩耗している 場合、オイルの供給パイプと戻りパイプも一緒に交換します。 炭化したパイプで給油される新品カートリッジは、同じように壊れます。 そしてインタークーラーに溜まったオイルは洗い流します。 そうしないと、新品ユニットが最初の全開登坂で吸い戻します。 商用ディーゼルでの同じ話は別記事にまとめてあります。
ターボ自体の寿命を左右するのは、何よりオイルと使い方です。 シャフトの軸受は圧送で潤滑されるので、汚れたオイルや劣化した オイルは、どんな走行距離よりも速くユニットを殺します。 高速走行の直後にエンジンを切るのもよくありません。真っ赤に 熱くなったシャフトが循環なしで置き去りになります。詰まった エアフィルターで走るのも同じです。全開走行のあと、切る前に 1分アイドリングさせるだけで、費用ゼロで寿命がはっきり延びます。
ターボの声が変わったけれど、耳ではどの程度か判断できないなら、 Stukアプリで2本録音してください。負荷のかかる加速と、 暖まったアイドリング。アプリが両者を比べ、考えられる原因を 確率つきで示します。工場での話が「ヒューって鳴ります」ではなく、 具体的な条件から始められます。